「答えがその人の中にある」と言っても、本人が「知っている」とは限らない。
多くの場合、その答えはその人の中に「眠っている」。
なぜ「眠っている」のかと言えば、それは多くの人が「答えは自分の中にある」ということ自体を信じていないからである。
コーチができることは、その人の中にある答えを「引き出す」ことだけ。
(3)その答えを見つけるためには、パートナーが必要である
コーチは自分が答えだと思うことを相手に「与える」のではなく、むしろ相手の中にある答えを「引き出す」という役割を担っている。
では、具体的にはどうやって相手の中にある答えを引き出してあげればいいのだろうか?
それが、相手に対して「問いを投げかける」ということなのである。
● 問いは意識の矢印を内側にむける
「あなたが、もし、この研修に出ていなかったら、今ごろ、どこで何をしていますか?」
このように不意に質問されると、人は無条件に内側に思考が向く。
問いは意識を外から内に向けるだけでなく、それまでとは全く関係の無い方向に向ける力もある。
コーチとしては、相手の自分の中にある答えを見つけられるよう、繰り返し問いを投げかけることでサポートする必要がある。
コーチング的に表現するなら、「考える」とは「問いを投げかけることで、意識の矢印を潜在意識に向け、そこにある答えを拾ってくる一連のプロセスである」と言える。
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